床根太・外壁パネル・内装間仕切りに活用

床根太・外壁パネル・内装間仕切りに活用される

大引きの間に上記のパネルを設置していく。

床根太への施工事例

床組を構成する重要な部材である根太にも、人工乾燥されたSPF(KD-SPF)が使用され始めました。狂いが生じ難いKD-SPFを使用することによって、床鳴りを防止するなど、住環境の向上になくてはならないのがKD-SPFです。

断熱材は、通常根太の間にはめ込むのが一般的ですが、根太を省略するため、合板側に接着されています。

大引きの間隔に合わせてパネルをはめ込んでいく際の精度を高めるためのガイド材として、断熱材の左右に小割した木材を取り付けてあります。このガイド材に狂いが出ては施工全体に影響するため、乾燥材であるSPFが使用されています。

このパネルでは30mm×40mmの小割材を使用。カナダのSPF供給各社では、生き節や小節の原板を用いて、こうした小割材の生産にも力を入れています。

SPFを使用した2階部分の床根太。

断熱材を挟んだ形で取り付けられた小割のガイド材。


SPFをパネル加工した外壁を クレーンで吊り上げ、施工。

外壁パネルへの施工事例

右の写真の施工事例は、1層1面当たり3枚に分割した大型壁パネルを使用し、重機を用いた施工によって、施工人工を大幅に削減することができた現場です。パネル化に合わせて金物接合の軸組構造、床のプラットフォ-ム化などを採用したことで、屋根下地完了まで実働3日という短期間で仕上げることができました。このパネルには、人工乾燥処理が施された狂いの生じにくいSPFが採用されています。寸法は外枠が38mm、間柱が 30mmで、幅は各々105mmとなっています。

現場では、大工3人が従事。部材をクレーンで吊り上げるため、重機が入る際はクランプ取り付けに1人が専任。重機を用いた2日間ではそれぞれ1人が加わります。このため人工数は計11人工となります。

パネル化にかかる工場製作費や重機のレンタル費用、金物接合の軸組構造の金物代分などを加えると、一見ではコストアップになっています。これらのアップ分が上棟時の人工数減少で相殺されるかどうかは、まだ多くの現場では実証できていないのが現状です。こうした施工の合理化によるコストアップは一見矛盾に見えますが、「棟上げまでにかかる3日間で壁・床構面の施工も完了しているため、大幅な工期短縮が可能」「養生の必要がない乾式施工である」というメリットをフル活用することで、施工全体のコストダウンにつながっていきます。 16m強で、分割して搬入されたトラスを架工時に緊結する方法がとられています。トラスのピッチは455mm。

軽量でかつ強靱なSPFは、芯・枠材には最適。

断熱材を挟んだ形で取り付けられた小割のガイド材。


内装間仕切りへの施工事例

節が小さく生き節であるSPFは、小割り材や板類などへの加工がしやすく、内装間仕切りの部材として最適です。また後付けの間仕切りを行なう際にも、人工乾燥されたSPFは安心してご使用いただける材料です。 乾燥材でも釘割れが起こりにくいのがSPFの特長。安心した性能を実現できます。

重量比強度の高いSPFは、小割材で使用したときにその特性を最も発揮します。

SPFによる間仕切りパネルは、RC造マンションなどにも採用されています。大量の施工を行なう集合住宅にこそ、軽く加工しやすいSPFが有効です。

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