森林認証の世界的リーダー

カナダは森林認証の世界的リーダー

広大な森林を持続可能な方法で伐採し、速やかに再生するという確立した事業サイクル。厳しい森林法規と、世界トップを誇る第三者森林認証の普及率がこれを支えています。

カナダの厳格な法規制による森林管理とカナダ産林産品の合法性を裏付けているのが、第三者による森林認証と生産履歴(トレーサビリティ)です。森林認証とは、「環境」、「社会」、「経済」の3 つの側面から、適正に管理された森林に対して、すなわち「持続可能」な森林であることが認められた森林地域に与えられる認証です。森林認証には、PEFC森林認証制度(Program for the Endorsement of Forest Certification)傘下にあるCSA(Canadian Standards Association、カナダ規格協会)やSFI(Sustainable Forestry Initiatives、持続可能な森林イニシアティブ)、そしてFSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)の3種類があり、そのいずれもが伐採地で森林再生が行われていること、法が遵守され無断または違法伐採が行われていないことを保証しています。

これらの森林認証はいずれも国際的に認知され、日本の商社、パルプ・製紙、木工製品、建材・住宅、印刷・製本業界の大手企業がPEFC(CSA、SFI)、FSCの3認証のいずれかを取得しています。また、3つの森林認証は、日本政府の違法伐採対策として定められた「グリーン購入法」も順守しています。日本に輸出されるカナダの林産品の大部分はこれらの認証を受けており、持続可能性や気候変動へも十分に配慮した適切な森林管理を行っていることを証明しています。つまり、カナダから日本に供給される木材は、合法的に伐採され、森林認証や徹底した生産履歴(トレーサビリティ)、すなわちCOC制度(Chain of Custody、管理の連鎖)によって合法的認証材として保証されているのです。

圧倒的な認証林の量

PEFC(CSA、SFI)とFSCの森林認証を受けたカナダの森林面積は、10年前の約1700万ha から、2010年時点では約1.5億haに増加しています(図1参照)。これは、日本の国土の4倍に値し*、その普及率は世界のトップレベルです**。カナダとその他の国々のPEFC(CSA、SFI)とFSC認証の取得数を比較したのが下記のグラフです(図2参照)。カナダは代表的な認証制度の2つだけをとって見ても、他国を圧倒的に上回ってかなりのシェアを占めていることが分かります。これはカナダの責任ある森林管理に対する強いコミットメントの表れであり、日本の皆様にも安心してご購入いただくことが出来ます。

認証林を使うことは、森、地球の生態系を守りながら、将来も住宅向け木材の安定供給が持続できることを意味します。認証木材は、「伐採」、「加工」、「流通」過程を経て、建築木材、家具、チップ、製紙になります。これらの過程で、伐採後に木材が違法木材と混合することなく、どの木材工場で加工され、どの流通業者によって市場に供給されたかを一貫して記録管理出来る状態にある木材のことをCOC認証木材といいます。カナダのCOC認証材は、日本の林野庁が2006年2月に定めた木材・木製品の合法性、持続可能性に関するガイドラインにも則しています。カナダは環境面に配慮しながら、将来も安定した木材供給をお約束します。

1999年~2014年におけるカナダのSFM認証

世界的にみたカナダの森林認証

森林認証ーPEFC(CSA、SFI)、FSCの取得条件の概要 

生物多様性の保護

  • 自然な森林環境
  • 森林の年月
  • 野生の生息環境
  • 種の多様性
  • 土と水の資源の維持
  • 河川の水辺づくり
  • 伐採の量が持続可能な範囲であること
  • 苗木を植樹
  • 合法で許可の取れた木材の使用
  • 森林破壊からの保護
  • 先住民の権利を保護
  • 情報公開

*出典:FPAC2010
**2010年時点

【カナダの認証林の分布】

Canada Forest Map

 

COFIメンバー企業の森林認定の現状調査結果

日本のカナダ製材品ユーザーに対してカナダの森林認証の情報提供を行うため、COFI日本事務所は弊会のメンバー企業に現況調査*を実施しました。調査対象はカナダ製材品の対日輸出企業大手です。以下の調査結果は、カナダ林産企業の認証に関する現況と以前からの改善点、またCOC関連文書を通じて対日輸出される林産物が合法性と持続可能性を満足していることを立証しています。

*2012年末から2013年始めにかけて実施
*弊会のSPF関連製造会員企業16社に調査票を送付し、そのうち8社から回答を得た(製材および構造用面材の最大手企業も含む)
*調査結果は守秘義務の対象につき、社名は非公開

【森林認証について】

Forest Certification

*全森林認証取得面積(32,022,918ha)は東京ドームの681万倍に相当

【製材工場認証について

Mill Certification

*2013年から認証材生産開始予定
**G社7工場のうち、2工場は閉鎖中で、認証未取得

【対日輸出製材品のC.O.C.証明について】

C.O.C.

C.O.C. supplementary

【対日木材輸出年間量と認証材比率】

export