COFIが木造軸組工法用ミッドプライウォール 壁倍率5.0大臣認定を取得

MPWの部材構成と真壁的な納まり

カナダ林産業審議会では、カナダで考案・開発された高耐力壁ミッドプライウォールシステム(以下、MPW)注)を日本に紹介し、その普及促進の活動を行ってきました。MPWはもともと枠組壁工法(2×4工法)用に開発され、すでに日本国内でも複数の採用例があります。そのうち、特別養護老人ホーム「花畑あすか苑」(東京都足立区)は、MPWを用いていることが主な採択理由となって国土交通省が所管する平成26年度木造建築技術先導事業に選ばれています。

MPWのせん断耐力発現機構そのものは枠組壁工法の耐力壁に限定されるものではないため、弊会では在来軸組工法に向けた応用に取り組んできました。MPWは面材一枚のシングル仕様の場合、壁倍率7程度、面材2枚のダブル仕様の場合、14倍程度のせん断耐力性能を発揮するので、多くの場合、構造計算をともなう設計を行なうことになります。しかし、構造計算を省略できる木造2階建て住宅のような4号建築物にMPWを簡便に採用できるよう、壁倍率認定への要望が多く寄せられていました。

そこで、弊会では釘打ち間隔を調整するなどの実験を重ね、このたび国土交通大臣の認定で得られる最大の壁倍率5.0を取得致しましたのでその内容を公開します。性能試験とその評価は一般財団法人ベターリビングに依頼しました。 壁倍率認定5.0を取得したMPWを用いることで以下のようなメリットが生まれます。

  • 壁量計算による簡便な設計を採用できる
  • 耐力壁の配置長さを少なくでき、プラン自由度が向上する
  • MPWが真壁的に納まるため、内装下地せっこうボード等の施工が容易(筋かい耐力壁のように軸組フレームに直接下地材の取り付けが可能)
  • 筋かい耐力壁にはない粘り強いせん断性能があり耐震性能に優れている
  • 面材張り大壁耐力壁など告示仕様で壁倍率5.0倍とする場合、面材が2枚必要であるがMPWは面材1枚で構成でき経済的である
  • 既存のホールダウン金物等で設計することが可能
  • 工場でのパネル化により現場での施工の簡便化が図れる
  • 床合板の施工後に設置できるため施工性の向上が図れる
  • 外壁の耐力壁としても適用可能
  • 既存の在来軸組工法住宅の内部耐力壁を真壁的にMPWで置き換えることによって効率の高い耐震補強工事を行える

MPWは枠組材で面材を両側からはさみ込む部材構成で、枠組材の側面からCN75くぎを用いて面材を貫通して打ち付けることで2面せん断接合となり、少ない釘本数で効率的に面内せん断耐力を発揮できます。また、軸組フレームとの接合は150mmの長ビスを用いています。

カナダ林産業審議会ウェブサイトの「資料・リンク」のページから壁倍率の大臣認定書をダウンロードすることによって、建築確認申請の添付図書として利用していただくことができます。

 

注) MPWはカナダFPInnovationsのDr. Erol Varoglu氏とブリティッシュコロンビア大学のDr.Siegfried Stiemer氏により開発され、現在はFPInnovations が知的所有権を有しています。MPWに関する技術は、Open Designとして公開されていますが、これはMPW のさらなる発展のための技術開発を推奨するといった基本概念に基づいています。したがって“MidplyWall System”と表記することで,Open Designの考え方が適用されます。

本件に関するお問い合わせ先: カナダ林産業審議会 東京都港区虎ノ門3-8-27 巴町アネックス2号館9階 Tel: (03) 5401-0532 (9:30~17:30 土日祝、年末年始除く)

Eメール: [email protected]