クロス・ラミネイテッド・ランバー

Cross Laminated Timber(CLT)

 

構造躯体にCLT を使った個人邸の例(カナダ)

クロス・ラミネイティド・ティンバー(CLT: Cross Laminated Timber)はヨーロッパで生まれた新しい建築材料で、カナダでも大型の木造公共建築物に採用されるようになりました。CLTはこの図のように挽き板が直交するように積層接着されたパネル状の構造要素で厚さ40mm程度~500mm程度、大型のパネルは3m×12m程度のサイズのものがカナダでは流通しています。CLTはまず、組積造のように稠密な躯体に囲まれた住空間に慣れ親しんだヨーロッパの人々に抵抗無く受け入れられました。CLT構造は、北米の枠組壁工法のように躯体内が中空の木質構造ではありません。ヨーロッパの人々にとっては鉄筋コンクリート造の延長のような感覚で捉えられているようです。一方、北米では、カナダのケベック州北部のような極寒の地、つまり北極海を臨むような地域がCLTの最初の活躍の場でした。建築現場での作業可能時期が極端に短く、しかも建設地が遠隔地であるため、ミキサー車も使えず、生コンの現場打設・養生が不可能なような地域でプレキャストコンクリートに替わる構造要素という位置づけだったのです。このように、ヨーロッパや北米におけるCLTの使われ方を考えると、木質の構造躯体を現し(あらわし)とする仕上げは当初、想定外であったことに気付きます。この写真に見られるようにCLTにはせっこうボードなどの内装材を張り、塗装仕上げもしくはクロスで仕上げることを前提としています。